曲目
ハイドン:メヌエット〜ピアノ・ソナタ第34番第3楽章
(F.タレガ編曲)
解説
〈アランブラの想い出〉の作曲者として有名なフランシスコ・タレガ(Francisco Tarrega 1852 - 1909)は数々の作曲作品を残したが、また数多くの編曲も行なった。アルベニスやバッハの編曲は有名だが、あまり知られていない編曲作品も多い。ここではそうしたタレガの編曲作品を紹介していきたい。そこにはギターという楽器の表現力を追求するとともに、ピアノ等にも伍する楽器としての地位を高めたいというタレガの想いが見て取れるだろう。
この愛らしいハイドン〈メヌエット〉の原曲は、ピアノ・ソナタ第34番の第3楽章。原曲はさらに展開し、もっと長い楽章であるが、ここでは主部のみが取り上げられている。この楽譜では開いて書いているが、前半8小節、後半8小節をそれぞれ繰り返している、たいへんシンプルな構成。比較的易しく弾いて楽しい小品としてお楽しみいただきたい。
楽譜はベルベン社の「タレガ・ギター作品集第4巻(編曲作品集)」(E.1534B.)を元に、表記上の問題点などは適宜修正を施し、セーハ記号等は現代的な表記に改めた。使用者の便宜のため、「タブ譜無し」「タブ譜付き」それぞれを用意した。好みに合わせて使用していただきたい。