曲目
カヴァティーナ組曲(A.タンスマン)
プレリュード
サラバンド
スケルツィーノ
舟歌
華麗なる舞曲
アナトリア民謡による変奏曲(C.ドメニコーニ)
我が心、君ゆえに(M.M.ポンセ)
南のソナチネ(M.M.ポンセ)
カンポ(田園)
コプラ(唄)
フィエスタ(祭り)
エストレリータ(M.M.ポンセ~J.L.ゴンサレス・編)
“さくら”による主題と変奏(横尾幸弘)
青空の向こうに(佐藤弘和)
花は咲く(菅野よう子~佐藤弘和・編)
演奏評
(…)全体に抑制の効いた端正な筆致で貫かれており、
イン・テンポで着実に音を紡ぐ演奏からは、
奏者が持つ生真面目さと矜持、愛想曲に対する真摯な姿勢が伝わってくる(…)
(現代ギター 2018年2月号)
(…)活動ぶりはけっして派手なものではないにせよ、伊藤兼治のように、
ギターという楽器をしんから愛し、奏楽に心を托するすべを知る人を、
私は真の“ギター人”として尊重したい。
(レコード芸術 2018年3月号 準推薦盤)
(…)音の一つ一つの響きや色を丹念に整え、
作品世界に即して綿密に音の表情を作り上げていく。
ことさらに身振りを際立たせはしないが、
キメるところはきっちりキメてノリの勘所は外さない。
(CDジャーナル 2018年4月号)
録音評
演奏空間での自然なギター演奏の姿を収めたというイメージの収録。アタックの明快さ、胴鳴りの自然さなど、なかなか魅力的である。
わりと演奏に近く座して聴く趣だが、ギター音像が大きく膨らむことなく、絞られて中央に定位する。それでいて演奏空間の響きも過不足なく拾われている。案外とシンプルな収録か。オーソドックスな手法の安定感がある。
(レコード芸術 2018年3月号 90~93点)
演奏者プロフィール
伊藤兼治
名古屋市生まれ。8才よりギターをはじめる。これまでに速水武志、福田進一、鎌田慶昭、松永一文の各氏に師事。1998年フランス・モルジーヌ国際音楽アカデミーに参加。日本ギタリスト協会主催「クラシカルギターコンクール」、中部日本ギター協会主催「名古屋ギターコンクール」入賞。
現在、名古屋を中心にソロ活動に加えさまざまな室内楽との共演も積極的に行なっている他、ギタリストの高須大地と共にギターデュオ「グラッチオ」としても活動中。「中部日本アマチュアギターコンクール」「名古屋ギターコンクール」の審査員を務める。
中部日本ギター協会理事。ミューズ音楽館講師。
また演奏活動、教授活動の傍ら、子供が主役の演奏会「ギター・サマー・コンサート」を主催するなどさまざまな企画にも力を入れている。
ひとこと
語るように、呼吸のように、歌うように、寄り添うように…。
俊英ギタリストが心を込めて贈るデビュー・アルバム。