スペインギターフェスタ/わたしたちのスペイン

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  • 演奏:スペインギターフェスタ
       池田慎司
       坪川真理子
       富川勝智
       東 隆幸
       岩崎慎一
  • 録音日:2018年11月6-8日
  • 録音会場:埼玉・所沢ミューズ・キューブホール
  • 発売元:私家盤
  • 税込価格:2,700円
  • 発売日:2019年3月20日
  •  曲目

    粉屋の女房の踊り(ファリャ)
    「口づけの伝説」より間奏曲(ソウトゥーリョ&ヴェルト)
    「アロンソの舞踏」より間奏曲(ヒメネス)
    歌と踊り第8番(モンポウ)
    「ゴイェスカス」より間奏曲(グラナドス)
    「水と角砂糖とアグアルディエンテ」より前奏曲(チュエカ)
    ネズミたちのホタ(チュエカ)
    ゴヤの美女(グラナドス)
    鳥の歌(カタルーニャ民謡)
    「アロンソの結婚」より間奏曲(ヒメネス)
    魔法の輪(ファリャ)
    火祭りの踊り(ファリャ)
    庭の乙女たち(モンポウ)
    「ラ・ドローレス」よりグラン・ホタ(ブレトン)
    ペル トゥ プロロ(ヴェントゥーラ)

     ホームページより

    同時期にスペインに学び、彼の地にて出会った5人のギタリストたち〜池田慎司、坪川真理子、富川勝智、東隆幸、岩崎慎一〜による演奏家集団。 本場にてスペインギターの伝統と現代奏法を学び、且つスペイン各地の異なる風土と文化や芸術、民俗音楽に到るまで肌で感じて日本に持ち帰った5人。2015年に再び東京に集結、結成されて演奏活動をスタートさせる。 レパートリーはファリャ、アルベニス、グラナドス、モンポウ等のスペイン国民楽派による作品から、スペインの国民的オペラであるサルスエラの音楽や民謡などと幅広い。全曲メンバー各自が編曲を行い、演奏される機会の少ない名曲にも光を当てつつスペイン音楽とギター音楽の可能性を追及している。 毎年夏に行われるコンサート「スペインギターフェスタ」を中心に、定期的にワークショップ、マスタークラスを行っている。

     演奏評

    (…)メンバー各々が手掛けた編曲はいずれも的確にパートを振り分けており、
    彼らの技量とも相俟って抜群のアンサンブルを聴かせている。
    サスティンの効いたどっしりした低音に乗って中・高音部が闊達に跳ね回るが、
    取り分けトゥッティでの音の分厚さと迫力は
    この編成の強みを十二分に活かし切ったものと言えよう。
    躍動感・重量感だけではなく、ファリャ、モンポウなどで聴かせる、
    絵の具を一色ずつさっと描き重ねていくような印象派風の音の連なりも
    非常に趣き深い秀演である。
    (現代ギター 2019年4月号)

    (…)全員一丸のリズムの迫力、各パートの絡み合い・掛け合いの妙、
    繊細なハーモニー等、アンサンブルならではの魅力に満ちている。
    (…)スペインのオペラ「サルスエラ」の楽曲、カタルーニャ民謡等、
    バラエティーに富んだ曲目をひとつのストーリーのように並べた構成も見事。
    激しさと陰影などスペインのいろいろな面を発見できる。
    (ラティーナ 2019年5月号)

    (…)「これぞスペイン」といったメロディ、リズム、和声進行が連ねられ、
    行届いたアレンジと達者なプレイで楽しませる。
    いわゆる“カスティーソ(お国ぶり)”の味に徹し、
    純スペイン的なものの表現以外は考えない行き方がすがすがしい。
    ギターの世界に、ありそうでなかった好企画、ご一聴ありたい。
    (レコード芸術 2019年11月号 準特選盤

     録音評

    (…)いずれの作品も響きの一体感を見事に聴かせる。
    それでいて、(…)横並びに旋律を聴かせる奏者が位置し、
    聴く側のリアリティも表現されている。
    全体にやや長めの響き感(…)
    (レコード芸術 2019年11月号 92点)

     ひとこと

    ギタリスト5人とも、私の現代ギター時代から交流のある人達でしたので、
    録音も非常に和やかで楽しく仕事ができました。
    録音会場の所沢ミューズはサウンドマトリクス時代によく使ったところで、
    久しぶりに懐かしい会場で録音できたのもうれしいことでした。
    さらに「粉屋の女房の踊り」などは学生時代にギター合奏でやったことのある曲で、
    いろいろな意味で私にとって想い出深いCDとなりました。